「愛はビューティフル」の主演女優を追いかけたら──時代に引き裂かれた3人の青春に出会った。
あの女優に、もう一度会いたくて。
『愛はビューティフル』で、あの芯の強い女性を演じたシン・ヘソン。
彼女の次作として出会ったのが、
この『オアシス~君がいたから~』でした。
でも…正直に言うと、私はこの作品に入り込めなかったんです。
なぜ刺さらなかったのか?
それは、ストーリーではなく、感情の乗せ方に問題があったのかもしれません。
【オアシス~君がいたから~】|概要
舞台は1980年代の韓国。貧しさの中でも懸命に生きる2人の青年と、転校してきたひとりの少女。
それぞれに抱える家庭の事情や、逃れられない社会の歪みに翻弄されながらも、3人は友情や恋心を通じて絆を育んでいきます。
しかし、ある事件をきっかけに運命が大きく狂い、誰もが望まなかった形で引き裂かれてしまいます。
青春と復讐、愛と裏切りが交錯する中、
それでも人生を諦めず前を向こうとする彼らの姿が、濃密な感情とともに描かれていきます。
【オアシス~君がいたから~】|兄弟」という真実を伏せたまま…残酷な三角関係が始まる
本当は兄弟なのに、それを隠したまま、ひとりの女性を愛してしまったふたりの青年。
でも一番罪深いのは、「それを知りながら黙っていた大人たち」ではないでしょうか?
何のために隠してたの?誰のため?
時代背景や家柄、事情があったのは分かります。
でも、黙っていたことで背負わされた苦しみは、あまりに理不尽でした。
【オアシス~君がいたから~】|唯一ブレなかったヒロイン。演じたのはシン・ヘソン
この物語がぎりぎり破綻しなかったのは、ヒロイン(チョンシン役)が一貫して「愛」を選び続けたから。
演じたシン・ヘソンのまなざしは、どんな嘘にも振り回されず、どこか透明でした。
補足:
彼女が別作品で見せた「静かな強さ」は、ここでも健在。
時代劇という制限の中で、心を貫く芯がきちんと伝わってきます。
【オアシス~君がいたから~】|“政治”や“時代背景”が、キャラの感情を邪魔してくる
正直、時代背景の情報量が多すぎて、
感情が入ってこない場面も多かったです。
「学生運動」「財閥の介入」「軍人と民衆の衝突」──
いや、今この恋がどうなるのか知りたいだけなのに・・・
そう思ってしまうくらい、脚本が“事件優先”になってしまった印象も。
【オアシス~君がいたから~】|とはいえ…全体的には誠実な作品。だけど刺さらなかったのはなぜ?
「いい作品だった」と思える部分も、もちろんあるんです。
役者の熱量、演出の美しさ、セットの完成度…。
でも──何かが足りなかった。
それはきっと、
“感情の余白”だったのかもしれません。
(まとめ):
すべてが説明されすぎて、
視聴者が「感じる余地」が削られてしまっていた。
それが、私が最後まで「心が動かなかった」理由でした。
【オアシス~君がいたから~】|それでも、シン・ヘソンがいたから最後まで見届けられた
正直、何度か「見るのやめようかな」と思っていました。
それでも最後まで観たのは、シン・ヘソンがいたから。
でも、どうしても心が追いつかなかった。
彼女がいたから、ぎりぎり観れた
もしかしたら、見る順番を間違えたのかもしれません。
先に『愛はビューティフル』を観てしまって、
あまりにも良すぎたから、これ以上を求めてしまった。
いや、それだけじゃない。
映像の世界観やキャラクターにも、たぶん私はハマれなかった。
こういうのって、理屈じゃないのかもしれませんね。
