「韓国ドラマって若い恋愛ばかり…」
そう思っていた私が、不意に出会って心を奪われたのが『密会』でした。
人妻と青年ピアニストの関係を描いていながら、これは“よくある不倫ドラマ”ではありません。
張り詰めた日常の中で、誰かにふと救われたいと思ったことがあるなら──
この作品は、甘やかすでもなく、ただ静かに寄り添う中に強さを感じます。
何度も見返したくなる理由、じっくりご紹介します。
【密会】はこんな人におすすめ|静かに心をほどいてくれる大人の恋愛ドラマ
韓国ドラマといえば、激しい愛憎劇や胸キュン要素が定番。
でも、『密会』はそのどちらでもありません。
静かで、重くて、だけど温かい。喧騒から距離を置きたい大人にこそ届く作品です。
- 日々の忙しさで心が少しカサついている方
- 何かに一生懸命だった「かつての自分」を思い出したい方
- 派手さより、余白と沈黙の美しさに惹かれる方
ただの恋愛ドラマではなく、人生の「静かな転機」を描いたような作品です。
韓国ドラマ 【密会】作品情報とキャスト・相関図まとめ

原題:밀회(密会 / Secret Love Affair)
制作年:2014年/全16話
配信:U-NEXT にて見放題配信中(※記事執筆時点)
主な登場人物
オ・ヘウォン(キム・ヒエ)
…財団の企画室長。冷静で知的なキャリア女性だが、心の奥に孤独を抱える。
イ・ソンジェ(ユ・アイン)
…天才ピアニスト。音楽への情熱と繊細な感性を持つ青年。
カン会長・ソ会長夫妻
…財団の実権を握る影の支配者。ヘウォンに強い影響力を持つ。
職場と権力関係が複雑に絡み合う中で、職場と権力関係が複雑に絡み合う中で、
上司と部下でも年上女性と年下男性でもない、「魂と魂」の関係が育まれていきます。
あらすじ|不倫ではなく“魂の共鳴”を描いた物語
ソハン芸術財団で辣腕をふるう企画室長のオ・ヘウォンは、ある日、音大教授の夫が紹介した一人の青年と出会います。
彼の名はイ・ソンジェ。
独学でピアノを習得した彼の演奏を耳にした瞬間、ヘウォンはその圧倒的な才能と純粋さに心を奪われます。
厳しい環境で育ちながらも、音楽への情熱だけを糧に生きてきたソンジェ。
指導を通じて距離が縮まるうちに、彼のなかに次第にヘウォンへの想いが芽生えていきます。
そして、ヘウォン自身もまた、彼の無垢な眼差しに心を揺さぶられ、
やがて2人は社会的な立場を超えた「魂の共鳴」を感じるようになっていきます。
たしかに立場としては「不倫関係」かもしれません。
でもこの作品は、そこを描きたいわけではない。
愛というより、“生きる力”を与えあった2人の物語です。
韓国ドラマ 【密会】共感した名シーン6選|静けさの中に宿る深い愛シーン
あらすじを書いていたら、
数々の好きなシーンが浮かんできました。
第三話
ソンジェがへウォンから贈られた本を読み、魂を揺さぶられたと告白するシーン。
物語はここからが見どころを向えたと思っています。
第五話 ~ 見どころ満載です!!
へウォン夫妻の自宅、部屋に着いたソンジェは、
「先生は僕が死にたいと思っていた時にピアノを勧めてくれました。
僕の心を見抜いた。魂を揺さぶられました。男はそんな時、キスを…
それに、抱きしめてくれた」
自分の気持ちを必死に伝えたいのに、自身の語彙力が及ばないもどかしさを、
「リクエストがあれば弾きましょうか? 口数が多いと言われた代わりに…」
練習室で彼の演奏を聴くことにしたへウォン。
ソンジェから彼女とは寝ていないこと、メールがきたことを詫びる。
「誤解していると思って…」へウォンは取り合いませんが、
「僕は嫌です。教授が先生のことを “へウォン” と呼ぶのも、同じ部屋で寝るのも」
何て可愛いのでしょう!!
へウォンは彼にキスをしてしまいます。本気で怒っていると言いながら、でもね~反則です。
立ち去ろうと背を向けたところをバッグハグ。(そう、来なくっちゃ!!)
「ピアノ弾くから聴いてください」とへウォンを引き留めます。
連弾が終わって、立ち上がったへウォンをまたソンジェは抱きしめます。
本当に大好きなんですね~。
「好きすぎるとバレるので、少し卑怯だけど隠し通します。教授にも彼女にも」
ソンジェは自宅に帰るのでした。
第六話 夫に嘘をついてソンジェの自宅に行ったへウォン。
ソンジェは、久しぶりの帰宅にへウォンが座る場所を作るために床を拭き掃除します。
このシーン、物語の後半でへウォンが決意を固めた要因になるシーンです。
段ボールに腰かけ、「僕は先生に100%本気だから、ウソなんて要らないんです。
びびらない。人には秘密にします。守りたいから!(中略)
大人ぶらないで。僕を愛して。僕がもっと愛するから損はさせません」
ど、直球!!
第八話 ソンジェとへウォンが初めて結ばれるシーンが出てきますが、一切映像はありません。
室内の風景と、言葉のみ。見る側の創造の世界に委ねるところが新鮮さ感じます。
第十話 ソンジェの単独演奏会のシーン。
圧巻の名演奏ぷり! ソンジェがどんどんイケメンに見えてきます。
リスト/パガニーニによる超絶技巧練習曲を何度もリピートしてしまいました。
演奏会終了後、打ち上げには二人とも参加せず、二人で録画した演奏を視聴します。
折りにふれ、ソンジェはへウォンの手を握り片時も離れたくないのだなと感じます。
第十六話 へウォンが検察に出頭した理由を裁判所で語るシーン。それを見守るソンジェの姿。
そして、収監後も面会に行きへウォンを待っていることを告げるソンジェ。
現実的に、それはどうかな?と思いがちなところではありますが、
ソンジェのへウォンを思う気持ちを応援したくなる気分で終わります。
韓国ドラマ 【密会】実際に見て感じたこと|なぜこのドラマが心に残ったのか
二十歳ってどうしてこんなに純粋なのでしょう。
二度とこない二十歳の純粋さが瑞々しく、胸を打ちます。
人生経験の少さからくる弱さ、好きな女性を守れないもどかしさ。
葛藤、怖さ、
愛することしかできない自分の無力さ、
それを思い知る悲しみ。
背景に、主人公へウォンの上流階級への強い憧れが、
自らを貶めることに繋がる結果を招いたことを
恋人ソンジェの存在を通して知ることになるのです。
そして、韓国社会に蔓延る汚職や私学財団の関与、不正入試や汚職等
赤裸々な描写は社会派ドラマを見ている気分にもなります。
しかしながら、ピアノの旋律の美しさに酔いしれながら
琴線に触れる言葉少ないセリフは秀逸だと思わざるを得ません。
視聴している自分も
どこかに置いてきた忘れ物のように
胸に込み上げてきました。
人妻と青年ピアニストの関係を描きながら、これはもう不倫ドラマとは呼べません。
恋ではなく、魂の共鳴としか言いようがない純愛ドラマでした。
リピートして見ればみるほど、
より深く感じます。
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※本ページの情報は、2025年7月13日時点のものです。内容は変更になる場合があります。
